こんにちはIssaです。
前回に引き続きWeb3とは何かを学んでいきましょう。
前回の復習として、
Web1.0、Web2.0の復習
⒈Web1.0では企業や機関だけでなく個人の発信も可能にした
⇨一方的な発信のみで「情報交換・交流」ができなかった
⒉Web2.0ではWeb1.0の課題である双方向の発信を可能にした
⇨個人情報を企業が管理しているため流出や不正利用のリスクがある
⇨企業や国家が大きな権限を持ってそれらを操れる
まだ前編を見ていない方はそちらをご覧ください。
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【完全理解】今後の時代を創るWeb3とは(前編)
続きを見る
では、早速本題に入っていきましょう。
Web2.0で課題になっていたことをどのようにWeb3で解決していくのでしょうか。
こんな方におすすめ
- Web3は何か知りたい
- Web3は今までと何が違うのか知りたい
- Web3の課題を知りたい
目次
Web3が解決するもの
Web2.0の問題点をWeb3でそれらを解決します。
解決する内容は以下の通り
Web3が解決するもの
⒈プライバシーの問題
⑴個人情報を誰にも教えない仕組み
⇨完全匿名でサービスを利用
⑵個人間でお金のやり取りが可能
⇨匿名の相手にお金を送金できる
⒉中央集権の問題
⑴管理者は個人単位
⇨所有権は個人単位
⑵プロジェクトも個人単位
⇨大きな組織が支配することなく個人でも活動が可能
プライバシーの問題
個人情報を誰にも教えない仕組み
Web2.0では何かアプリを使う際、何かを購入する際、必ず自分の個人情報(名前、住所、クレジットカード情報など)を登録する必要がありました。
しかしWeb3では個人情報が必要ありません。
完全匿名でさまざまなものを利用できます。
なので、Web2.0で問題になった個人情報の流出や個人情報を勝手に悪用されるということはありません。
なぜなら個人情報を誰にも教えないからです。
後ほど具体例をご紹介しますね。
個人間でお金のやり取りが可能
今まではAさんからBさんに送金をするには、AさんBさんが互いに個人情報を銀行に教え作られた口座を持った上でお金を送金していました。
つまり送金にはその都度銀行を挟んでいました。
しかしWeb3の世界ではブロックチェーンという技術を用いてAさんからBさんに直接送金することが可能になりました。
なので銀行口座を持つ必要もなく、数分で送金ができ、世界中の誰とでもすぐお金のやり取りができてしまいます。
中央集権の問題
管理者は個人単位
YouTubeの投稿動画の所有者はYouTube側だったのがWeb3では完全に個人の所有となります。
なぜならWeb3の世界では管理者という概念が存在しないからです。
ん?管理者がいない?じゃあ誰が管理しているの?
そう、個人で管理するのです。
YouTubeみたいなプラットフォームに依存せず個人がデータを管理し利用するのがWeb3です。
プロジェクトも個人単位
前編で話したTwitter社の独自判断で、アカウントを凍結するなどが問題だったのがWeb2.0でした。
しかし、Web3ではそのような大きな組織が権力を持つことはありません。
先ほど記述したものと似ていますがWeb3では管理者が存在しません。
なので大きな組織に何かを勝手に消されたりすることはあり得ないのです。
そして、Web3の醍醐味は「完全匿名でみんなが使えるものを作る」ことです。
大きな組織のためではありません。
Web3の組織は株主が支配する株式会社ではありません。
個人で作り個人が利用できるものがWeb3の世界です。
Web3の具体例
次はWeb2.0の問題点を解決したWeb3の具体例を見てみましょう。
Web3の具体例
⒈分散型取引所
⇨IDとパスワードがいらない
⇨仮想通貨ウォレット(お財布)を繋げるだけで利用できる
⇨そして完全匿名で誰でも利用可能
⒉NFTのマーケットプレイス
⇨世界共通通貨イーサリアムで世界中誰とでも売買できる
⇨NFTは所有者(個人)のモノであり大きな組織に支配されない
新しい金融取引
Web3ではWeb2.0とお金のやり取りが違います。
仮想通貨を用いて支払いや受け取り、そして通貨の交換をします。
現在は、日本なら日本円、アメリカならドルといった国ごとによって通貨が異なり、国ごとによって支払う際の通貨も違います。
しかし、Web3では世界共通の通貨である仮想通貨を使います。
分散型取引所
分散型取引所とは、簡単に言えば「仮想通貨を交換する場所」です。
例えばビットコインとイーサリアムを交換したい時にこの取引所を使えばわずかな手数料とほんの数分で通貨が交換できる場所です。
分散型取引所の一つに「PancakeSwap」という取引所があります。
今回はPancakeSwapを例に分散型取引所の何が凄いのかを見ていきましょう。
IDとパスワードがいらない
分散型取引所ではIDとパスワードが必要ありません。
皆さんもうIDとパスワードに慣れすぎてピンと来ないかもしれませんが、言い換えれば個人情報が流出することがないのです。
これは今CMでもよくやっているCoincheckのトップ画面です。右上に「ログイン」「会員登録」というボタンがありますよね。
そしてこれはCoincheckのログイン画面です。
もちろんCoincheckは会員登録をした上でメールアドレス(ID)とパスワードを入力しないとログインができません。
次にこれはPancakeSwapのトップ画面です。
「ログイン」や「会員登録」というボタンはありませんね。
分散型取引所には会員登録やIDとパスワードを入力してログインというものが存在しないのです。
では、どうやって利用するのでしょうか?
ウォレットに接続するだけ
PancakeSwapのトップ画面の右側に「ウォレットを接続」というボタンがありますね。
それを押して自分が持っているウォレットに接続するだけです。
ウォレットとは、一言で言えば「インターネット上のお財布」です。
皆さんお財布の中にはすぐに使えるお金が入っていますよね。
Web3ではこのお財布の中身とインターネットを接続することができます。
そしてそのウォレット(お財布)の中身は一つの通貨でなくさまざまな通貨を入れることが可能です。
今回は人気のあるMetaMaskという仮想通貨ウォレットを紹介します。
これがインターネット上のお財布の中身です。
現在はほとんどお金が入っていませんが。笑
ウォレットアドレス
0xe7dFC067B0F1e9Fc4D81EA2136b2acE99841bb82
そしてこれが僕のウォレットアドレスです。
銀行の口座番号のようなものです。
ここに仮想通貨を送れば僕のウォレットに仮想通貨が入ります。
つまりこのアドレスをPancakeSwapに接続すればPancakeSwapを利用することが可能になるのです。
ちなみにMetaMaskのアドレスは誰でも作れます。
ネット環境さえあれば世界中の誰でも、犯罪者であろうが作れます。
そして完全匿名です。
新しい売買
Web3ではWeb2.0とモノの売買も違います。
NFTもWeb3の代表的なモノ(データ)です。
NFTのマーケットプレイス
まずNFTとは「変えが効かないモノ(データ)」です。
NFTについて分かりやすく書いた記事がこちらだよ!
-
【いまさら聞けない】NFTとは?|NFTの概念から将来の活用例を解説
続きを見る
というわけで、今回は世界最大のNFTマーケットプレイス「OpenSea」を紹介します。
これがOpenSeaのトップ画面です。
PancakeSwapと同じくログインがなく一番右上のボタンを押すだけでウォレットと接続できます。
世界共通通貨イーサリアムで売買
厳密にいうとイーサリアムだけではありませんが、主にイーサリアムで売買します。
海外のネットショップを見てみるとわかりますが、日本から買うと為替を両替して買ったりしてとても手数料がかかります。
しかし、ここでは日本円でも米ドルでもユーロでもなくイーサリアムです。
日本人でもアメリカ人でもフランス人でも買うときはイーサリアムです。
つまりウォレットを繋ぐだけでそのウォレットにイーサリアムが入っていれば誰でも買うことができます。
NFTは所有者(個人)のモノ
あなたがOpenSeaで何かしらのNFTを買ったとします。
その瞬間そのNFTは完全にあなたのモノ(データ)になります。
作った人のモノ(データ)ではなくあなたのモノです。
作った人が無理やり取り返すこともできません。
ブロックチェーンという技術で所有者はあなたと証明ができ、さらに例えOpenSeaが無くなったとしてもそのNFTは生き続け売らないかぎりあなたのモノ(データ)になり続けます。
これがWeb2.0の違うところです。
YouTubeが無くなったら動画もなくなります。
Twitterでアカウントが凍結したら今までのツイートが消されます。
Web3は違います。
IDとパスワードに依存するアカウントが存在しないので凍結することも消されることもありません。
Web3の未来
Web3は明るい未来が待っています。
世界がWeb3になっていくと具体的どうなっていくのでしょうか。
Web3の未来
⒈真のグローバル社会
⇨世界中誰とでも仕事ができる。通貨も世界共通
⇨ターゲットは全世界
⒉真の自由
⇨個人が世界で戦える
⇨個人が主役の時代になる
真のグローバル社会
先ほども言ったように世界中誰とでもやり取りができるようになります。
そしてその通貨は世界共通通貨です。
Web3は真のグローバル社会を創ると考えられますね。
例えば完全匿名で簡単に仕事を発注・受注でき、その報酬はイーサリアムのアドレスに簡単に送ることがでるなんて未来がもうすでに始まっています。
OpenSeaのように日本にいながら世界の市場に自分の商品を置くことができ、お客さんは日本人だけではなく世界中全ての人です。
もうターゲットは日本人だけではないってことです。
夢がありますよね。
2022年初頭でOpenSeaをガチで使ってるアクティブユーザーは約150万人です。
世界には75億人以上います。
そのなかで150万人とはまだまだ伸び代がある世界です。
真の自由
そもそもWeb3では匿名が基本です。
誰かに個人情報を流出することもなく大きな組織に支配されることもありません。
全てのデータはあなたが所有し管理するのです。
大きな組織のプラットフォームに依存することもなく、個人で戦うことができます。
現状はGAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)が大きな権力を持って世界の経済を支配しています。
つまり現在は組織(企業)主体の経済なのです。
しかし、Web3では個人主体の世界になっていき個人が自由に経済活動ができます。
個人が主役の世界になっていくのがWeb3の醍醐味です!
Web3の課題
とはいえWeb3にもまだまだ課題があります。
Web3のプロジェクトはスタートしていてもまだWeb2.0との間にいるのが現実です。
Web3の課題
⒈ユーザーの利用難易度が高い
⇨そもそも情報が少ないから扱えない
⇨プロジェクトを見極めることが困難
⒉基本英語
⇨日本語対応のサービスが少ない(ほとんどない)
⒊すべて自己責任
⇨何かやらかしたらそこで終了
⇨誰も守ってくれない
ユーザーの利用難易度が高い
ぶっちゃけこれが大きいですよね。
何にせよまだまだ情報が少ないWeb3の世界でさまざまなサービスを利用するのは難しいです。
ウォレットを作ったり、NFTを理解したりたくさんのことを理解しないと扱えないサービスがほとんどです。
また、新しいプロジェクトが出てきてもそれが永続するとは限りません。
すぐ無くなったりバグが起きたりハッキングされたりと…
それを見極めることもユーザーにとっては難易度が高いです。
そもそもどうやって作られ何ができるのかを理解できていないとある意味ぼったくられる可能性がありますからね。
とにかく現状は説明書がほとんどない状態で、あっても理解に苦しむのがほとんどです。
基本英語
これも日本人にとっては厄介です。
Web3の情報は基本英語です。
PancakeSwapもOpenSeaも英語です。
まぁ今は翻訳機能が豊富にあるので翻訳すればいい話ですが、ワンテンポ情報が遅れることは間違い無いです。
Web3は海外ではバズワードになっているみたいですが、日本はまだまだです。
これも英語ベースのニュースを日本人は見てもわからないですからね。
温度差を感じてしまいます。
すべて自己責任
Web3ではすべての管理は自分自身です。
誰も守ってはくれません。
Web3の注意点
・ハッキングされたらそこで終了
・送り先のアドレスを間違えて送金したらそこで終了
・公開してはいけないものを公開したらそこで終了
・忘れてはいけないものを忘れたらそこで終了
これらは一発アウトです。
そして取り戻すことは不可能です。
なので管理は慎重にやるべきです。
まだ情報が少ない中ですが、間違った情報を取り入れそれをやってしまったら完全にカモにされます。
資産全部失います。
最後に
今回はWeb3についてWeb3に至るまでの歴史から解説してきました。
僕の今の感想として、現在はWeb2.2くらいの世界です。
Web3が顔を出して陽の目を浴びてきたかな?という感じです。
もちろんWeb3には課題があり、今後何十年後あるいは数年後にはWeb3の問題を補うようなWeb4という概念が出てきたりしていくでしょう。
しかし、今後はもっとメジャーになっていきWeb3は発展していくことは間違いないです。
そしてWeb3は発展のスピードが速いです。
半年前の非常識が半年後では常識になっています。
それくらい進化が早いものです。
Web3は僕の見た感じかなりワクワクする未来が待っています。
ぜひ皆さんWeb3を盛り上げていきましょう!