こんにちはIssaです。
今回は、「DAO」について解説していきます。
先日、ZOZOTOWNの創設者である前澤友作が「みんなでDAO作りませんか?」とツイートしたことが話題になっていました。
Web3に興味がない人でも、前澤さんをフォローしている方は多いはず。そして「DAOってなに?」と思った方、あるいはDAOについて調べた方も多いはず。
今回は、そんな「DAO」について解説していきます。
こんな方におすすめ
- 「DAO」とはなにか知りたい
- 「DAO」で働くとはなにか
- 「DAO」の課題を知りたい
というのもWeb3の本質である「非中央集権」を体現している組織だからです。
今の段階で何を言っているのか正直わからないと思いますが、ちゃんと解説していきます。
その前に、Web3.0について少し理解する必要があるため、まずはこちらをご覧ください。
-
【完全理解】今後の時代を創るWeb3とは(後編)
続きを見る
今回の内容としては以下の通り
ポイント
⒈「DAO」の定義
⒉「DAO」で働く時代がくる
⒊日本最大級のDAO「Ninja DAO」
⒋「DAO」の課題
さっそくやっていきましょう。
その前に
その前にまず、皆さんに理解してほしいいことがあります。それは、
「DAO」の解釈、説明は人によって違う
ということです。
現在日本でも様々な「DAO」が存在しますが、人によっては「これはDAOじゃないよね」という組織もあります。
その理由として、まだまだ新しい概念であり何が正解で不正解か分からないということが挙げられます。
もちろん今回僕が説明する「DAO」も人によっては「それは違う」と感じるかもしれません。
ですが、基本的な概念は同じなのでご安心ください。
目次
⒈「DAO」の定義
まず僕の言葉で超ざっくり簡単に言うのであれば「DAO」とは
✅上司、部下がいないフラットな組織(≒会社)
です。
「DAO」は「Decentralized Autonomous Organization」の頭文字をとってできた言葉であり、訳すと「自立分散型組織」となります。
まぁこの言葉の意味とか英語とか重要ではないんですが、
何言ってるかわからないので、1つずつ説明していきます。
「DAO」の特徴
①管理者がいない
②ガバナンストークンを活用
③透明性が高い
①管理者がいない
皆さん現在「組織」と言ったら何を思いますか?
「株式会社」「合同会社」「サークル」...
など組織の形態は様々なものがあります。
「DAO」は「今までにない新しい形の組織」と言われています。
まず最初の特徴としては、管理者がいないと言うことです。
ここでは株式会社を例に見てみましょう。
株式会社に勤めている方々は汗水垂らして「株主」のために働いており、その株主はその会社のプロジェクトに対しての決定権を持っていたり会社が儲かればその利益を分配されたり様々な権利を付与されます。
しかし、DAOにはそのような「株主」はいません。もちろん、株主がいなければ「社長」も存在しません。
では、誰が決定権を有しそのプロジェクトを決めていくのでしょうか。答えは、
DAOに参加している人
です。
誰か特定の権力者でもDAO創設者でもないのです。なのでこれらの理由から
DAOとは分散された組織
と言われています。
しかし、DAOと言う組織に入れば誰でも決定権を付与されるわけではありません。
DAOでは「ガバナンストークン」と言うものがあり、そのDAOごとに発行される「独自の仮想通貨」を保有する必要があります。
②ガバナンストークンを活用
厳密に言えば違いますが、この「ガバナンストークン」は株式会社で言えば「株」です。
このガバナンストークンの入手方法は大きく2パターンあり
- そのDAOのプロジェクトに貢献し入手
- お金で購入し入手
です。(全てのDAOでそうとは限らない)
そして、このガバナンストークンの保有者はプロジェクトの決定権を持っており保有者の多数決によりそのプロジェクトの決定がなされます。
ガバナンストークンは、DAOで重要な役割を担っており、しっかり働いた人には「インセンティブ(報酬)」を与えられるようになっております。
※最強のDAO「ビットコイン」はガバナンストークンがない
DAOはガバナンストークンを活用すると言う説明から逸脱することになりますが...
世界で最も有名で成功しているDAOである「ビットコイン」は、
ガバナンストークンが存在しません。
参加者は「マイニング」などによって「ビットコイン」という仮想通貨をもらうことでインセンティブを得ます。
またビットコインはエンジニアが書いた、公開されているプログラミングコードが完璧であるため人間が管理しなくてもいい状態になっています。
よって、DAOだからと言って全てのDAOに「ガバナンストークン」が存在しているわけではありません。
③透明性が高い
簡単に言うと、
✅DAOの中で何をやっているか誰でも見れる
✅DAOの中での取引が透明化され不正ができない
と言うことです。
DAOではその中のルールや、DAOが持っているトークンの取引や収益が誰でも閲覧できるよう透明で明確になっています。
なぜなら、DAOはブロックチェーン上で機能しているからです。
ここはちょっと難しい話になります。
DAOではスマートコントラクトを使用しており、わざわざ人が手をかけて物事を決定や実行していくわけではなく、あらかじめ決められたプログラムで自動的に取引できる仕組みとなっています。
例えばDAOの中で、あるプロジェクトを立ち上げそれに投資した人がいたとします。
そのプロジェクトに利益が出た場合、投資した人はスマートコントラクトで自動的に報酬をもらうことができたりします。
つまり、あらかじめ決められた物事に対し何か貢献した人には自動的に報酬が付与されると言った具合です。
さらにその決められた物事(ルール)は誰でも見ることが可能で、報酬を付与したり、受け取ったりした履歴が明確になっているということで透明性が保証されています。
スマートコントラクトとは
あらかじめ設定(プログラム)されたルールに従い、そのルールの条件を満たすと自動的に取引できる仕組み
⒉「DAO」で働く時代がくる
現在ほとんどの人がどこかの会社に勤めている従業員・労働者だと思います。僕自身もそうです。
しかし、今後はどこかに雇われる組織に属すのではなく「上司、部下がいないフラットな組織」「みんなで成長していく組織」に属す時代がきます。(現に実現しています)
つまり「DAOに属しDAOで働くことが職業になる人が増える」と言うことです。
働き方の違い
Web2.0時代=会社で働く
Web3時代=DAOで働く
採用には履歴書も面接も労働契約もない
しかし、DAOには履歴書も面接も労働契約もありません。
つまり、完全匿名で誰でもどこでも働けます。
しかし、DAOではそれなりの貢献度が必要です。
そもそも給料と言う概念がなく、実力主義の世界になっていきます。
報酬は現金ではないことが多い
働くと言うことは報酬があるわけですが、DAOでは現金はほとんど扱いません。
日本の会社で働いた場合は、会社が日本円で個人の銀行口座に振り込みますが、DAOでは先ほど説明した「ガバナンストークン」などで支払うことになっています。
つまり、「独自トークンを自分のウォレットに送ってもらい受け取る」ことで報酬を得るといった流れです。
このトークンは現金化もできますし、そのまま持っておくこともでき、個人が自由に扱えます。
⒊日本最大級のDAO「Ninja DAO」
日本最大級のDAOといえばこれでしょう。
NFTのコレクション「CryptoNinja NFT」の公式コミュニティです。
「Ninja DAO」は様々な要素があります。
今回は「日本にもこんなDAOがあるよ」と言う紹介なので「Ninja DAO」の詳しい内容は、今後記事にしますので簡単に。
Ninja DAOとは
①誰でも参加可能
②二次創作が可能
③クリプトリテラシーが向上
①誰でも参加可能
「Ninja DAO」は誰でも参加が可能です。
一部「CNP」と言うNFTを保有していないと参加できないチャンネルがありますが、基本は誰でも参加でき誰でも発言ができます。
もちろん参加費は無料で、国籍、年齢、現在の職業などは全く関係ありません。
②二次創作が可能
「Crypto Ninja」はファンアート大歓迎です。
「Ninja DAO」にはガイドライン(ルール)が存在しますがこれを守れば基本二次創作が可能で、この二次創作で稼いでいる方も多くいます。
「Crypto Ninja」を応援して、もっと成長するように新しいアートを描き売り稼ぐ。
まさに「DAOで働く」ということですね。
③クリプトリテラシーが向上
「Ninja DAO」には日本のクリプト界でプロフェッショナルな方々が参加しています。
そのコミュニティの中では「初心者部屋」や「質問部屋」と言うような初心者の方でも安心してDAOに参加できるようなチャンネルが設けられています。
わからないことや相談したいこと、あるいは新たなプロジェクトの提案など日々情報が交わされているため自ずとクリプトリテラシーが向上していきます。
「Ninja DAO」はまさに初心者から上級者までが参加しているDAOなのです。
「Ninja DAO」以外にも数多くのDAOが存在します。
中にはこれはDAOなのか?といったDAOも出てきているのも事実です。
「DAOは何か体験してみたい」という方はまず「Ninja DAO」に参加してDAOを学んでいきましょう。
⒋「DAO」の課題
僕が思うDAOの課題は大きく3つ
DAOの課題
①DAOに参加するまでの難易度が高い
②完全に自立分散するのが難しい
③法的に整備されていない
①DAOに参加するまでの難易度が高い
これはユーザー側の問題です。
やはり最低限のクリプトリテラシーは必須になってきます。
そもそも「仮想通貨って何?」「ブロックチェーンって何?」「 NFTって何?」と言う方には少し難易度が高い話になってきます。
報酬は仮想通貨ですし、DAOの管理はブロックチェーン技術を使ってますし、NFT系のDAOも存在します。
また、このような業界は詐欺が横行するのも事実です。
知らぬ間に怪しいサイトにアクセスし自分のウォレットを繋いでしまい、ウォレットの中身を全部盗まれたなどなど...
ただし、稼げようになるまでの難易度が高いのは忘れずに。
②完全に自立分散するのが難しい
先ほどから「DAOは管理者がいない自立し分散された組織だ」と言っていますが、完全に自立分散組織に持っていくまでは難しいです。
組織というものは、同じ考えや性格の人間が集まるわけではありません。
まして、組織である以上一定のリーダーが方向性を示したりしなければ、物事はまとまらなことがほとんどです。
しかし、このような状態は初期の段階でのみ必要だと考えます。
最初はDAOを始める創設者がいて、創設者が指揮をとり、そこに少しずつメンバーが集まっていきそのメンバーが自立して様々なプロジェクト設計や意見を挙げ、決定権も分散されていくのが一般的なDAOの流れです。
なので、最初はトップがいるけど徐々にDAOにしていけばいいのです。
が、やはりずっとトップ(管理者)が存在しているDAOもあります。
③法的に整備されていない
日本では「DAO」 に対しての法的整備が整っていません。
なのでDAOに参加する人々は全て「自己責任」になっていくのです。
Web3では何事も自己責任ですのでDAOも一緒です。
また、税制も分からない状況なので法整備や税整備は「現状は謎」状態です。
分からないまま独自トークンを発行し販売したりして法に引っかかったり...
なんてこともあるので、日本ではDAOに関して法的にどうなっているのか、何が良くて何が悪いのか分からないのが本音です。
2022年はDAOの年
2022年も折り返し地点に来ましたが、日本でも年内に様々なDAOが出てくるでしょう。
- 2020年=Defiの年
- 2021年=NFTの年
- 2022年=DAOの年
なんて言われています。
また、今後は働き方も大きく変わり将来は普通に「DAOで働いています」という人が増えていくに違いありません。
DAOは匿名で誰でも参加でき、完全実力社会であり、現在の株式会社と比較しても報酬が大きくなる可能性が高いです。
Web3に時代は変遷していくので最低限のDAOの知識は抑えておくと同時に、今からDAOに参加して将来に備えておきましょう。